双極症に関連して語る機会が増えたので、双極症についてまとめています。
できるだけ解り易く、自分なりのメモとしても書いてます。
双極症(双極性障害)とは?
双極症(双極性障害)の定義
双極症とは躁(そう)と鬱(うつ)、反対の状態を繰り返す病気のことです。
双極性障害,躁うつ病とも呼ばれており、そっちの方がメジャーです。
波があるので何度も繰り返し繰り返し、躁の時期・うつの時期・通常の時期を繰り返します。
またうつ病と比べて振れ幅が大きく、特に躁状態からうつ状態へ変化する際は大きな落差が生じるため自殺率が跳ね上がる恐ろしい病気です。
躁状態とは?
気分の異常な高揚が続く状態。
一見すると元気なようですが、ある意味キマっちゃってる状態なので危険。
また本人は大概「めっちゃ調子が良い!」と勘違いしています。
異常な高揚ってどんなのかというと、こんなのですリスト。
これがいつもと違うという状態で、4つ以上が1週間以上続くと躁状態。
場合により入院が必要なレベル(社会生活に困難が生じる)。
- 自尊心の肥大:「俺はなんでもできるぜ!!」
- 睡眠欲求の減少:「あー昨日2時間しか寝てねーけどツラくねー。」
- 多弁:「いや、別に僕はそんなに喋りたいわけじゃないんですよ?喋りたいわけじゃないんだけど、一言だけ言わせてもらうならば、あ、ここでいう一言っていうのは例えばこの間ご飯食べてた時に(以下略」
- 観念奔放:「うぉぉおお……!次から次へとアイデアが湧き溢れてくる……!!」「思考も湧き溢れて、会話してると話が飛ぶけどな!!」
- 注意散漫:「あれもしたい、これもしたい、もっともっとしたい!あわわ!」
- 活動の増加:「睡眠時間が減ったので、起きている間はずっと仕事し続けてました。」
- 快楽的活動に熱中:「貯金?気にせずネット通販でポチりまくるぜ!」,「エッチなことしまくるぜ!!」
軽躁状態
躁状態の軽いバージョン。
入院は不要。なんとか社会生活を送れる。
上記リストで4つ以上が4日以上続くと軽躁状態。
躁・軽躁状態になると
ぶっちゃけ、本人は割と楽しい時間を過ごせることが多い。
ただし楽しい時間を過ごせるのは”そのときの本人”だけであって、過去や未来の本人含めた周囲が困惑することが多い。
将来の自分からエネルギーの前借をしているようなものなので、躁のあとにはほぼ確実にうつ状態が訪れます。
うつ状態
よく聞く「鬱(うつ)病」と似て、実は非なる状態。
うつ病と同じ薬を使うと、通常の状態に戻ろうとしてそのまま突き抜け、躁状態になることも多い。
またうつ病は一度治れば(だいぶ)安心だが、双極性障害のうつ状態は普通の状態に戻ってもまたうつ状態を繰り返すことが多い。
下記リストで5つ以上が2週間以上続き、☆彡マークのどちらかが含まれており、社会人として(社会生活,人間関係)著しい障害を生じるとうつ状態。
- ☆彡抑うつ気分:「あぁ……理由はないけどもうイヤ……。」
- ☆彡興味,喜びの著しい減退:「なにしても全然嬉しくないし、そもそもやる気も出ない。」
- 著しい体重変化または食欲変化:「1週間で5kg痩せたけど、なんでだろ?あぁ、一日一食になってたのか。」
- 睡眠の異常(不眠または睡眠過剰):「今日は15時間寝てた。けど眠い。」
- 精神運動性の焦燥または抑止:「なんでだろ、このままじゃいけない気がする。」
- 疲労感または意欲の減退:「なにもしてないのに疲れた。なにもしてないのに何もする気が起きない。」
- 無価値感、または過剰であるか不適切な罪責感:「こんな自分のせいでお手間を取らせてしまって申し訳ない申し訳ない申し訳ない……」
- 思考力や集中力の減退、または、決断困難がほとんど毎日認められる:「……、……。(考えようとしてる途中で思考がどっかに消えてしまった)」
- 死についての反復思考(死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、または自殺企図するためのはっきりとした計画:「鬱になったら自殺するとかいうけどさ、正直そんな気持ち全然起きないんですよね。でも実際、自殺ってどうやってするんだろう。自分ならどうするかな。死ぬっていうことはどういう状態なんだろうなぁ。死、死、死……」
双極症の場合、躁状態のあとにうつ状態が現れることがあるため、その落差により大ダメージを負ってしまい、命を絶つ危険性が非常に高いので要注意。
躁状態のときの”やらかし”を思い返してさらに凹むなど、うつ状態を悪化させる要因も多々あります。
混合状態
躁状態と鬱状態が混ざった状態のこと。
なんだそりゃかもしれませんが、以下に思いつく例を箇条書きしたので読んでみてください。
- 行動=躁状態,精神=鬱状態:「めっちゃ動ける!寝なくても大丈夫!でも憂鬱だからさっさと死のう。」
- 行動=鬱状態,精神=躁状態:「めっちゃ動きたい。めっちゃアイデアが湧き出てくる。でも身体は言うことを聞いてくれず、今日も寝てばっかりだった。」
危険なのは特にこの1番目。要は「アクティブなネガティブ思考者」。
うつ病でも自殺の危険性がありますが、双極症の混合状態はそれに輪をかけて自殺の可能性があり危険だとのことです。
双極症(双極性障害)による休職
双極症を患うと、躁の状態でもうつの状態でも休職を伴う可能性があります。
僕も2回の休職を経験しています。
休職中は傷病手当金などに頼りながら暮らしていけます。
標準報酬月額のざっくり2/3が最長1年6カ月支給されます。
休職中には生活リズムを整えることで症状の改善や復帰への準備をします。
生活リズムを整えるためには、生活リズム表の活用が効果的です。
現在の仕事が双極症に適していないという人は、手遅れになる前に部署変更や転職を考えた方が良いでしょう。
双極症(双極性障害)の再発予防
双極症は再発予防が難しい病気ですが、少しでも再発の可能性を下げ、また再発時の症状を緩和するためにも薬物治療は欠かせません。
薬物療法と並行して、食生活の改善にもチャレンジしてみると良いでしょう。
基本的には魚をたくさん食べることを推奨。
またウェアラブルデバイスを活用して睡眠時間や心拍数などを記録し、客観的に状態を確認するのも有効です。