この記事はダウンヒルが苦手なロードバイク初心者へ向けです。
みなさんは、ロードバイクに乗り始めて怖い思いをした経験はありますか?
ロードバイク初心者が恐怖を感じる瞬間ってこんなときじゃないでしょうか。
- 初めての車道
- 初めてビンディングシューズを付けたとき
- 激坂のダウンヒル(下り坂)
初めて車道出たとき、大型トラックが真横を通ると身体が縮み上がりましたねぇ(いまだに横風怖いです)。
初めてビンディングシューズを付けたとき、転びそうで怖かったですねぇ(てか立ちゴケで怪我しました)。
そしていまだに怖い、激坂のダウンヒル。何度も足を着きながら、やっとヒルクライムと呼べる坂を登った!という嬉しさのあとには、恐怖のダウンヒルが待っています。僕が六甲山逆瀬川ルートチャレンジをするときは、毎回帰りが怖いです。
でも苦手なダウンヒルを克服しないと、脱初心者できないのでは!と思った次第。
そこでダウンヒルの苦手意識はどこから来るのか考えてみました。
なぜダウンヒルが怖いのか?
ダウンヒル技術の不足
ダウンヒルで安全に走行するために必要な技術は大きく分けて4つあります。
- 重心を下げる,後ろ荷重にする
- 空気抵抗を下げる
- ブレーキングの制動力を上げる
- 不意の衝撃でハンドルから手が離れないようにする
基本的には「下ハンドル」部分を持つことによって対処できる場合がほとんどです。
だけど下ハンドルって持ちにくくないですか?
重心を下げる,後ろ荷重にする
重心を下げることによって、ダウンヒルのコーナーでも膨らみにくくします。バイクでいうところの「ハングオン」みたいなものです。重心が高いと車体が安定せず、うまくコーナーリングできません。
またできる限り後ろ荷重にすることでも車体が安定するようになります。ダウンヒル時は荷重が前に掛かろうとするため、意識して後輪側に体重移動させておくことが大切です。
重心を下げて、後ろ荷重にするのはちょっと難しいかもしれません。体幹の筋力が必要になってきます。筋トレしましょう。
重心を下げるためには下ハンドルを持つのが良いでしょう。
空気抵抗を下げる
空気抵抗を下げると速度も上がるのですが、風にあおられても身体がブレにくくなります。
速度が上がる点については、次に述べるブレーキングの制動力アップで対処できるので心配はいらないでしょう。
空気抵抗を下げるためには、下ハンドルを持って正面の面積を減らすことが必要です。
ブレーキングの制動力を上げる
気を抜くとどんどん速度が上がるダウンヒル。
カーブに差し掛かる前に速度を落としたり、自分で対処できる速度に落としながら走行する必要があるため、しっかりとしたブレーキングが重要となってきます。
ブレーキングは、下ハンドル部分を持つことで制動力を高めることができます。
ダウンヒルでは可能な限り下ハンドルを持つ方が安全といえるでしょう。
不意の衝撃でハンドルから手が離れないようにする
ダウンヒル中にブラケット部を持っていると、マンホールなどのちょっとした段差でハンドルから手が離れそうになった経験はありませんか?
そういった「高速走行時に起きる不意の衝撃」に対処する手段を持っていないと、ダウンヒルは怖いままでしょう。
ここでも基本的にはブラケット部分ではなく、下ハンドル部分を持つことによって対処できます。下ハンドル部分を持っていれば、衝撃が来てもすっぽ抜けることはありません。
ハンドル変更によるダウンヒル技術の底上げ
以上のように、ダウンヒル技術を上げるためには下ハンドルの活用が不可欠です。
しかし下ハンドルは苦手……という方に朗報。
ダウンヒルを安全に走行する技術を簡単に底上げするためにオススメの方法があります。
それはハンドルの変更です。
ちょっと意外かもしれませんが、ハンドルを変更することで下ハンドル部分を圧倒的に使いやすくすることができ、ダウンヒル技術を簡単に底上げすることができます。
ハンドルを変えてみよう!
ハンドルの形状によって握り心地、特に下ハンドル部分使用時のブレーキング感覚は全然違います(後述しますが、実際に交換して実感しました)。
どのような形状のハンドルがあるか紹介しますので、現在のハンドル形状が「アナトミックシャロー型」ではないか確認してみましょう。アナトミックシャロー型は現在の主流ですが、下ハンドル時にブレーキが遠くブレーキングが難しいです。
ハンドルの形状による変化
使用するハンドルの形状を変えることにより、ブレーキの握り心地がだいぶ変換します。
アナトミック型
一昔前の主流形状です。
角ばった形状が特徴的ですが、現在ではほとんどラインナップにありません。僕も使ったことないので、写真ありません。
アナトミックシャロー型
前述のアナトミック型と後述するシャロー型を組み合わせた、現在の主流な形状です。
恐らくハンドル交換していなければこの形状ではないでしょうか?僕はそうでした。
そしてこのアナトミックシャロー型ですが、個人的には恐ろしく下ハンドル時のブレーキングがしづらいです。
シャロー型
今回オススメするのが、このシャロー型。ハンドルの歴史からすると、古い形状です。
下ハンドル部分が深いためブレーキまでの距離が短くなり、ブレーキングがし易くなります。
アナタのハンドル形状は?
愛車のハンドル形状を確認してみてください。どうでしょうか?
もしもアナトミックシャロー型で「下ハンドル部分を持ってブレーキしながら下り坂走るの怖いんだよなぁ」という方は、ハンドルを交換すると一気に解消される可能性大です!
なぜなら僕がそうだったから。
実際にハンドルを変えてみた
使用したハンドル
使用したハンドルは3Tの「TRONOVA PRO」というアルミニウム製ハンドルバー。
先に述べた通りシャロー形状を基本とし、さらに上ハンドル部分なども握りやすいように改造されているタイプです。
ハンドルも各社いろいろ出しているので、よくわからない場合は僕と同じハンドル買えばどうにかなるんではないでしょうか。
ハンドル幅も400mm / 420mm / 440mmと3種類ラインナップがあります。これも肩幅と同じが良いとか、少し狭い方が空力で有利だとか、広い方がリラックスするだとか諸説あります。僕は広い方が好みだと感じたので440㎜をチョイス。
自転車パーツの購入はWiggleの利用をおすすめします。自転車界隈では有名な海外通販サイトで、僕もWiggleで購入。
Amazonだと1万円しますが、Wiggleだと送料入れても3,000円しません。非常にお得!
≫Wiggle
他にオススメな通販サイトはこちらのページで紹介しています。
インプレッション
交換して、よいしょと乗った瞬間に驚きました。
「え、ハンドル交換するとココまで別の乗り物になるの!!?」
乗り心地が変わりすぎてしばらく戸惑いましたが、数km走ったらもう元のハンドルには戻れなくなりました!素敵!
下ハンドル部分使用時
まずはやはり下ハンドル部分。予定通り、容易にブレーキまで手が届きます。
いままではちょっとだけ無理して腕を曲げていたのが、自然に下ハンドル部分の奥までスッと手が入る感触。非常にリラックスして下ハンドルを使うことができます。
また手を容易に深く入れられるようになったおかげか、後ろ荷重の姿勢も取り易くなりました。
- 重心を下げる,後ろ荷重にする
- 空気抵抗を下げる
- ブレーキングの制動力を上げる
- 不意の衝撃でハンドルから手が離れないようにする
これら4つのダウンヒルに必要な技術が、ハンドル変更によって下ハンドルを持ち易くしたことで一気に底上げされたのを感じます。なんていうか予定通り過ぎて気持ち悪いくらい(笑)。
またヒルクライム時にも下ハンドルが水平になったことで力を込めやすくなったように感じます。
良い買い物しました。
上ハンドル,ブラケット部分使用時
上ハンドル部分、ブラケット部分の使用感もだいぶ変わりました。もちろん良い方向に。
TRONOVAは上ハンドル部分は「握り易い卵型」になっているため、あぁこれは長距離ライドしても疲れにくそうだなぁと感じました。
ブラケット部分,上ハンドル部分,どちらも握っていてシックリきます。
まとめ:ハンドル交換で快適性=安全性アップ
結局ダウンヒルが苦手でなくなるということは、ダウンヒルでの安全性が上がるということに繋がります。
自転車保険加入みたいなものです。
下ハンドル部分が使いづらいな、ダウンヒルが怖いな、と思うならホイール交換などよりも優先して交換するべきパーツだと実感しました。
ロードバイクではおおよそ快適性=安全性ですからね。ぜひ検討してみてください。