( ゚Д゚)<こんにちは、染次朗です。
これまで、いろいろと準備をしてニコニコ自転車動画祭りに向けて琵琶湖ツーリングを実施しようと意気込んでまいりました。
その後、いくつかこれと関係のない記事を作成したのでお察しの通り、この琵琶湖ツーリングは大失敗に終わりました。うへぇ。
ということで、本記事は琵琶湖ツーリングの振り返り&反省会場となっております。うへぇ。
何回かに分けようかと思ったけど、もう長文で書くよ。この記事でケリつけるよ!
琵琶湖ツーリング振り返り&反省
さて琵琶湖ツーリングについてですが、もしこの旅行を動画にするとしてもネタ被って良いやんけ根性で書いていきます。
とはいえ、もう3カ月ほど経過しているのでうろ覚えですが。もう3カ月も経ったのか・・・。
まず予定していたのは梅田から片道160kmくらいの道のりです。
僕は梅田まで20km弱の距離に住んでいるので、上の地図160km+20kmてとこです。
実際には梅田駅には寄らず、”淀川新橋”というところから淀川を北上していく道程です。
淀川を北上して、近畿のサイクリストブログでよく見るさくらであい館を通過し、天ケ瀬ダム経由で右回り、湖東を進みながら大見いこいの広場というところでキャンプしようという作戦。
合計180km。
これが、一日目。
そして次の日に湖西を回り、ポプラ並木見るんやー^^とウキウキしてました。
今の僕ならわかる。
荷物もない、風もない、ならいける。
荷物がある、風がある、なら無謀。
僕はキャンプする予定だったので、かなりの荷物を載せていったのだ。
ロードバイクにかなりの荷物を載せる?できらぁっ!
そう、Travoyならね。
どのくらいの荷物かというと、このくらい。
めっちゃ重い。
もしかすると許容荷重27kgギリギリか超えてるくらいかもしれない。
載せてるのはキャンプ道具一式(テント、寝袋2つ、着替え、マット、防寒着、食料、飯盒、燃料などなど)である。
フラフラ近場に行くのなら余裕だったと思う。
だけど琵琶湖に向かって、基本はずっと登り。
重さを感じる、というより慣性がすぐに尽きる、というのがつらかった。
しかも先にオチ言っちゃうけどね。このキャンプ道具、使わなかったのよ…。
1日目(琵琶湖サイクリング 往路)
出発(梅田~さくら出会い館)[約30km]
さて、順繰りに振り返ってみます。
朝の5時頃(うろ覚え)、準備をして家を出ました。
この頃はまだ寒く、荷物には暖かい紅茶を淹れた水筒も用意していました。今考えるとなに重量増やしてるんだという感じがします。
まだ暗い中、まずは家から淀川を目指します。梅田近くまでは何度か自転車で行ったこともあるのでそれほど迷うこともありません。なんとなく地名も見覚えがあるので迷子になる不安もそれほどありません。(自転車で目的地に行こうとすると、体感40%程の確率で迷子になりかけます)。このあたりは準備運動と思って少しゆっくり目のペースで走っていました 。
周囲がうっすら明るくなってきた頃に公園で最初の休憩。
そしてそのまま、淀川新橋という橋を通って、淀川遡上の旅が始まるのです。
目指す琵琶湖は淀川の始まりの湖。淀川を辿っていけば迷子になることもありません。
淀川に着いたら、淀川のサイクリングロード!……ではなく淀川沿いの大き目の道路(16号線とか13号線)を使って北上していきます。
さてここで『なぜサイクリングロードを走らないか』と言うと、大きな理由が二つあります。
一つは淀川サイクリングロードがわりかし走りにくいサイクリングロードで有名だということです。
所々にある関所のような車止め。これが自転車のスピーディーな通行を妨げます。
そして二つ目の理由ですが、そもそもトラヴォイつまりサイクルトレーラーを使ってサイクリングロードを通行することは道交法上禁止されています。残念ながら。
『普通の自転車』の枠組みから外れてしまうそうなんですね。この点については早く法改正されてトレーラー付けててもサイクリングロードを走れるようにならないかなぁと期待しています
ということで淀川サイクリングロードではなく16号線13号線を走っていると、観覧車が見えてきました。
これがあのひらかたパーク(通称 ひらパー)です。
その後さらに北上 。
このあたりからだんだんと交通量も増えてきますが、京阪線の楠葉駅あたりからは淀川沿いをまっすぐ気持ちよく走れるコースとなっており信号も少ないので、自転車にとっても車にとっても良いルートだなと感じました。
走っているとだんだんと淀川サイクリングロードが近づき始め、一瞬現れる”木津川”という標識に迷ったかと焦りつつも、とうとう淀川を越える御幸橋で合流。ちなみに木津川は淀川水系で、淀川に合流する河川だそうです。ちょうどさくら出会い館で、
- 桂川
- 宇治川
- 木津川
が合流して淀川になるようです。
そして御幸橋沿いにある「さくら出会い館」に到着します。
この頃には空がすっかり明るくなっており、冬の寒さよりも運動の発熱の方が強く、体中汗びっしょりです。防寒のためにサイクルウェアの上に履いたウィンドブレーカー(起毛)もビショビショなので、ここで脱いでおきます。
地図を見ながらコース考えてたときは、ここからがスタート、という気持ちでいました。
ところがどっこいまだそれほど距離を走っていない。全体の1/3。梅田からは30kmでも、家からは5,60kmほど。
普段長距離を走れていない僕からすると、すでに満足する距離です。足もピックンピックンしてます。
『ここからがスタート ここからがスタート』と自分に言い聞かせ、補給を済ませたら気持ち新たにペダルを踏み始めます。止まったら終わりです。たぶん。
ちなみに補給は、近所の業務スーパーで買った非常にカロリーの高そうなお菓子(スニッカーズのみたいな)です。最初に休憩した公園写真のやつです。安くて気に入ってます。さすがにいくつも食べると胸焼けしちゃいますがw
さくら出会い館~宇治[約10km]
さくら出会い館脇の少し幅員が減っている道路へ入ります。これが81号線らしいです。ここは今までと違い、交通量の少ない土手沿いを走ることに。
途中、写真映えしそうな京阪線の架橋踏切を渡る。写真撮ったっけかなぁ……。(撮ってなかった)
宇治を目指すにあたり、さくら出会い館より上流でで淀川に合流する前の河川「宇治川」沿いに観月橋方面をくるりと回っていくルートと、気にせず81号線を目安に宇治へ東進するルートがあります。僕は迷わず81号線ルートです。京都方面はまたいつか京都方面単体で行こう。きっと。
というわけで(道中あんまり覚えてないけど)81号線がガクンと曲がるのを見落とさないように東へ。あまり車に乗らないので「ほえー、京滋バイパスてのがあるのか。そうか京都滋賀か。もう兵庫でも大阪でもないんだなぁ。」とボケボケ考えながら走ってました。
この辺は結構自転車で走っていて楽しいコースですねぃ。
割と平坦で、でも交通量も少ない田園ぽい風景だったり。はたまた宇治に近づいていくと段々坂が増えてきて住宅地も増えてきたり。走りやすさと眺めの変わり具合を兼ね備えてるイメージです。
田んぼに囲まれた道の中、歩道をまたがるように突如現れる鳥居とか、おもしろかったなぁ。
とある日時にはぼんやり光ってて異空間に繋がってるのかもとか考えちゃうのも仕方がないし許されるはず。むしろなにも考えないほうがおかしいというもの。
そんなこんなで宇治に入ると、お茶屋さんがどんどん増えてきます。名に違わぬお茶所感を満喫。
記憶ではこの宇治とか近くの小倉駅でえらい道に迷ったはずなのだが、Googleマップで見てみても特に記憶の景色はなく。どこだったかなぁ……。
駅から先に進む道を、大きい道じゃなくて少し脇の道に進まないといけなかったんだけど。
宇治~天ケ瀬ダム[約4km]
宇治に着いたあたりで、ひとつ気が付きます。
このままじゃ間に合わんかも?キャンプ場に少し遅れるかも?これはペースを上げねば……うっ!足が痛い!!
時間がないのに、すでに脚は悲鳴を上げています。予定より早すぎます。いや、もっと長乗りしておけば良かったんですが。
とにかく急ごう。
と、急ごうとしたのに、宇治から少し進んで平等院方面ではさらに一方通行だとか歩行者が多くてスピード出したら危険な箇所とかが多い。安全第一。やっとこさ平等院へ到着。学生服の人が多いなぁと思ったくらいで一瞥し、すぐに天ケ瀬ダムへ向かう。
琵琶湖入り口”大津”の単語が標識で見えてきたり、平等院,天ケ瀬ダムといったランドマークがわかって安心と元気をもらう。
平等院からは迷うような道もなく、ほぼ一本道を頑張って走る感じです。
少し山に近づいて冷えたのか、霧のようなモヤがうっすらと出てきました。
そして突入する山道。山道に入ったなーと実感する景色。
突如として川の色が緑系に変わりました。超綺麗。
そして始まる片道規制。
片道規制は、道路の補修とかで幅員減少させる必要があるけど片道1車線だというときに、片方の車線を1分とか決めて停止させるような規制です。
なかなかスピードを上げられませんが、どちらにしろすでに足がパンパンです。ドイヒー痛いです。これから山登るとかマジか。比較的楽と聞いてるけどマジか。
そんなこんなでヒーコラ言いながら登る、登る、登る。
琵琶湖から流れ出る川を逆走してるので、この山道は琵琶湖に着くまで続くはず。
つまり天ケ瀬ダムが登りの中間地点のイメージか。
緩いけど続く坂道を登り続ける。
これ、定期的に登ってたら練習になりそうだなー。ここに来るまでが長いけど。
そう思いながら綺麗な川を眺めていると、遠くに謎の建造物発見。もしやあれが・・・・・・?
天ケ瀬ダムやーー!!!
撮影スポットを探してパシャパシャしていると、警備員らしきおっちゃんから
「ダム見に来たん?中入るか?」
とのお誘い。
全然前情報なしで来たので入れるの知らんかった。遠くから写真撮ってすぐ出発しようとしてたんだけども。そうか、中入れるのか。じゃーせっかくなので入らせてもらいますん。
……
って、すげぇ良い景色!なにこれ!!
いやーお誘い受けて良かった。近くにお立ち寄りの際はぜひ、と思ったけどここ通る人は天ケ瀬ダム目的の人が多い気がしてきた。
ついでにコーヒー買って少し休憩。
受付してくれたおっちゃんがダムカードなるものを手渡してくれる。あぁ、なんか聞いたことあるぞ、ダムカード!
ダムカードとは国土交通省及び水資源機構が管理するダムで配布されているカード型の「パンフレット」らしい。
聞いたところによると、ダム好きやヒルクライム好きがいろんな場所のダムをめぐりダムカードを集めているらしい。おもしろそう!
このダムカードのおっちゃんがTravoyに興味を示してくれて、少しお話しをする。ついでにこの先の坂道情報を聞いてみた。どうやら少し行くと一気に角度がつくけど、それほど長くはなく、その後は割と平ららしい。信じるぜ、おっちゃん。
てか、まとめてて各所の距離見て驚いたけど、宇治駅から天ケ瀬ダムって4kmしかないのか。マジか。
天ケ瀬ダム~瀬田 唐橋[約20km]
おっちゃんを信じて天ケ瀬ダムを後にする。
少し走ると、何やら工事現場地帯に突入、と同時に傾斜がきつくなってくる。
これがおっちゃんの言ってたやつか。予定ではそれほど長くは続かないハズ……そう信じてペダルをコギコギ。いや、これ角度きつすぎ!荷物満載だと無理!
てことでとうとう手押しに。む、無念じゃ!
でも少し進むと、なるほど確かに角度が浅くなってきた。
天ケ瀬ダムから「瀬田川」にまたまた名前が変わった元・宇治川、元々・淀川を左に眺めながら進む。
と、正面に橋が見えてきた。宵待橋である。名前はさっき調べた。自転車乗ってるときは知らなかった。橋が見えると同じくらいから、ほぼ平らな道になってきた。
ここからはかなり走りやすいコースになった。気になるのは再び頻発するようになってきた片道規制くらいで、それ以外は気持ちよく走れる。
この先どっかの橋を渡って、川を右手に見ながら走ることになるはずだったなー、と曖昧な記憶で覚えた経路を思い出しつつ走る。橋を見るたびに「ここか?」と悩む。
実際には「ずっと3号線」ということだけ覚えていれば間違えるようなことは無い道だった。瀬田川を遡上する人は覚えておきましょう。「ずっと3号線」。これ大事です。テストに出ます。
やっと見つけた「曽束大橋」を渡り、今度は瀬田川を右手に眺めながら進む。
ちなみに「曽束大橋」は「そつかおおはし」と読むらしい。
川の見える方向が変わっただけでもちょっと気分が変わって、先に進んだ感を味わいながら進む。ちなみにこの橋渡らなくても進めるとは思うけど、遠回り&トンネルの嵐みたいなので避けたほうが無難かと。
先に進んだ感でテンション上げつつ進むと、大きな分かれ道が目の前に。
Googleマップを確認して、うむ、ここは違う、直進だ!
次に小さな分かれ道が目の前に。
Googleマップを確認して、うむ、ここは違う、直進だ!
……いや、違うな、ここで左折だ!見落としがちだが、こっちが正解ルートだ!予定していたルートより短縮できるぞ!
と、謎の声に誘われて左折してしまうワタクシ。これが地獄への片道切符でした。
戻れるならば戻りたい、自分にとどめを刺すこの選択。「ずっと3号線」だと言っただろう……!染次郎のバカ!バカ!!いま思うとあの声は悪魔の声なのでは、マジで。
まずは第一段階。パット見で、緩やかな坂くらいに見える道なんですよ。ほんとに。まぁ一番の原因は、ちょっとハイになってて注意力散漫だったというのが大きいと思いますが。
少し進むと、道は良いけど先ほどと違い周囲が川じゃなくて山なのに気が付くんですね。川沿いの道から外れるように左折したんだから当たり前なんですが。
で、あぁやべぇかな?道違うのかな?と気が付きかけるんですけど、Googleマップを再度確認してなぜか「うん、大丈夫やで」と。もはや何の確認をしたのか今となっては不明ですが、先に進んでしまうんですねぇ。
さらに進むと、第二段階。緩やかなカーブの先に突如として傾斜がきつくなった道が現れます。
ここが引き返す最後のチャンスでしたね。数分間悩みました。正解ルートだと思ってはいるけど、何かがおかしいって。
悩みに悩んで……「でも北に向かってはいるから、間違いなく琵琶湖のほうには行けるだろう!」という、大枠では正解だけど現状不正解な結論に至ってしまいました。
そして最終段階。
傾斜を登って(この頃には当然のように手押し)、若干のカーブで見えなかった先の道がようやく見えてきました。自分の選択が大間違いだったこともわかってきました。この旅一番の傾斜がここで現れたのです。これがいわゆる”激坂”ってやつか……!!!
突然の登山感溢れる標識に、もう笑えてきた。
雲の見え方が変わってることあたりから、角度を想像してみてくださいね!(ニッコリ
やべぇ、手押しすらツラい。
こんなに自転車と荷物が重いと思ったのは初めてやで。
あっ!あっ!左のハギ・フクラが痙攣し始めた!
うおっ!右のハギ・フクラまで痙攣し始めた!立ってるのもギリギリ!両足痙攣してると止まるのも至難の業だな!お、少し草地がある!身体全体で飛び込むぞ!そいやっ!!
……激坂中腹でにっちもさっちもいかなくなり、転げる染次郎さん。道路脇に逃げたのでたまに通る工事用大型トラックに迷惑は掛けずに済みましたが、運ちゃんがみんな「こいつこんなとこでなにやっとんや!?」という顔をして通過していきます。視線がツラい。
その後、腿もぴくぴく言い始めたものの、糖分・水分取りつつ足をマッサージしてなんとか歩けるように。死力を尽くして前へ、前へ。
……
やったーっ!頂上だー!山頂だー!!
なんという達成感……!!もうこれで旅終了で良いよ…もう休んでも良いよね……。と、振り返ると思うんだけどね。実際には
「こんな坂でもクリアしたぞー!もうなんでも来いやー!!先へ!先へ!先へ!進むぜ!!!」
とかいう謎テンションになっちゃうんですよねぇ。
あ、ちなみに現地の標識によると、この坂の勾配は12%だそうです。これって凄いの?微妙なの?どうなの?今度坂道通るときはアプリいれて勾配測れるようにしておこう。
この山頂から勢いよく下り、その後住宅地を走ることになります。この住宅地に入ったくらいで街中によくあるレベルの登坂があったんだけど、満身創痍な僕には痛風患者の突風みたいなもんで。回復したから大丈夫!と思って登ってたら、漕ぎながら両足釣りましたよ、えぇ。
ここまでくるとさすがに道交法に引っかかるレベルです。過労運転です。
勘の悪い僕でもさすがに「時間通りに」キャンプ地へ到着するのは難しいとわかる状況だったので、キャンプ地へ電話をします。
染「ごめんなさい、かくかくしかじかで、到着がかなり遅れてしまいそうです……もし到着できないとしたらご連絡は〇時までで大丈夫でしょうか?」
大見いこいの広場様「大丈夫ですよー、本日の予約は染次郎様だけですので!△時過ぎたら管理人も帰っちゃうのでお気をつけて!」
……えっ!?予約してるの僕だけなの!?いやまぁソロキャン予定してるくらいだからむしろ嬉しいけど、ちょっとビックリしちゃったよ!これは諦めるなら早めに諦めて連絡しないと、僕ひとりのために数時間待ってる人とかいるのかもしれん……!!
重大な事実を知るとともに、遅れる連絡は入れたのでちゃんと休憩をしようと心に決める。
マッサージ+自販機でスポーツドリング購入+ストレッチ
ひとまずその場でマサイジャンプできるくらいには回復するのに2~30分を要した。
もはや頑張らない。速度は上げない。まったりと、しかし確実に進む。それを目指して、とにかく足をクルクルすることだけを考える。
住宅地を走った先に、大きな川が見えてきた。これはどうやら瀬田川に帰ってきたようだ!!!コース復帰!!!と、その脇にお寺を発見。
石山寺というらしい。後で調べたら有名なお寺のようで。
なんだか川沿いに走ってると安心するなぁ、と思いながらボロボロの心と身体で進んでいく。道路もかなり整備されていて、走りやすい。一気に観光地っぽいお店も増えてきた。
そして到着する、唐橋。琵琶湖である。
瀬田 唐橋~道の駅 草津[約13km]
唐橋というのは割と有名らしく、僕と同じように天ケ瀬ダムを経由して琵琶湖に行く人にとっては「琵琶湖入り口」の目印と見なされていることが多いらしい。
この時点で僕も琵琶湖に到着ということにしました。
「とうとう琵琶湖に着いた……!!」という感慨と、「ここからがまだまだ長いけど……正直着けないんじゃね?」という不安が同時に襲ってくる。
とはいえ、観光地なので記念に写真を撮りまくる。”日本の道100選”というのにも選ばれているらしい。
ここまで、家から持ってきた補給食のみで、まだ昼ご飯を食べられていない。時刻は13時過ぎ。その補給食もほとんどない。
ということでご飯処を探しながら琵琶湖沿いを進むことに。
琵琶湖沿いは、琵琶湖一周サイクリング、通称「ビワイチ」コースとして関西では有名である。なので道路には自転車用の青いラインが引いてあり、これを目安に走っていればまず間違いなく迷子にはなりません。謎の声に誘われてルート変更しない限り。
青いビワイチラインに導かれながらご飯処を物色すると、うなぎ屋などが所々に見つかります。あー琵琶湖ってうなぎが名物とかどっかで見た気がするなぁ!よーし今日の昼飯はうなぎだぞ!!
そう思いつつ自転車で寄り易そうな店を探していると、突如としてご飯処が全く現れなくなりました。マジか。もしかしてここから先ご飯処ないのか!?
引き返すか否か。僕は悩みました。この旅では引き返すか否かをよく迷っている気がします。そして毎回、間違った選択をしてしまう。
今回ももちろん間違った選択、すなわち「前進あるのみ」を選択してしまいました。
大きな道路沿いだし、観光地だし、ツーリングの聖地だし。どっかになにかあるだろう……そう思っていたらコンビニすらない状態で数km。さらにまさしく「琵琶湖」なエリアに入ってから向かい風が半端ない。風、風、風。慣性がみんな相殺されてしまって、漕がないとスピードが出ないどころか落ちていく始末。
……と、なんかご飯の匂いがしてきそうな建物が見えてきました。
そう、これが「道の駅 草津」!
僕の命を救ってくれた、道の駅!草津!!
ありがたや!ありがたや!
道の駅ならご飯処は最低限あるはず!!
フラフラになりながらも道の駅 草津に入ります。
サイクリングを推している琵琶湖の道の駅らしく、自転車を置くためのサイクルラックが設置してあります。
身体中ヘロヘロで、サイクルラックにサドルを引っ掛けるのも一苦労です。
なんとか辿り着いた食堂でメニューを見る。もはやギュルルルルである。
残念ながらうなぎはない。うなぁ……。
だがしかし「近江牛」「近江米」という甘美な響きが僕を奮起させる。
食え、食え、食え!!!!(悪魔の声)
もう眼がご飯を欲しがっている状態。
「近江米おにぎりセット」と近江牛を使った「カレーうどん」を注文。
腹ペコから急に物が入りすぎてお腹がビックリしそうだけど、食べるのをやめられない!!
米の美味いこと!みそ汁の美味いこと!たくあんの美味いこと!!!
肉の美味いこと!うどんの美味いこと!カレーでテンション上がるぜっ!!!
……ふぅ。
もう……ゴールしてもいいよね……?
道の駅 草津~近江八幡[約22km]
道の駅 草津でヒットポイント回復を図る染次郎さん。
ここで忘れちゃいけないのが、”ビワイチ”の「びわ湖一周サイクリング認定」のチェックポイント。たまたま道の駅 草津がチェックポイントだというのに気が付いたので、チェックポイントを探す。
道の駅 草津でのびわ湖一周サイクリング認定チェックポイントは、食堂入り口あたりの掲示板に貼られたA3サイズくらい(たしか)のポスターにあるQRコードを読み取り、クイズに答えることで通過と見なされます。
また「チームキープレフト」というのの会員になっていると、認定ステッカーが100円引きになります。自転車の保険とマナー向上のための組織です。自転車乗る人はぜひ入りましょう。
ここからは時間との勝負。
大見憩いの広場へ辿り着けるか否か……。
うん、もう8割方無理だと思う。
焦りを通り越して、少し冷静になってきた。
てことで大見憩いの広場様へご連絡。ほぼ無理なんですーと。
そしたら「どちらにしても△時までは管理人がいるので、無理が確実になったら連絡ください」とのこと。すまぬ、すまぬ……。いや本当にごめんなさい、ありがとうございます。
とにかく進むぞ。進めるだけ進むぞ。
考えることは、どうすれば足を攣らずに進めるか。それのみ。
風に体力を削られつつ、そんな時期にしか時間が取れなかったことを悔やみつつも、足を回す。
回す。
まわ…あぁちょっとした登坂でも登れない……ぬぅっ!!
と、少し日が傾いてきた16時頃。
これはもうタイムアップだ……。夜中に着いたとしても、まだ寒い時期だから、体力のないこの状況じゃソロキャンも危険すぎる。リタイアだ。
と、宿泊予定だったキャンプ地の大見憩いの広場様へ断念のご連絡。本当にご迷惑だけかけてしまって申し訳ありませんでした……。
リタイアが決まったら、もう進む必要はない。
最寄りの宿泊施設を探して、一刻も早く休み、明日の復路に備えねば。
今いるところは、Googleマップによると「近江八幡」という場所らしい。
「おうみやはた」て読んでたけど「おうみはちまん」が正解。
”PON!とキマイラ”という好きな漫画を思い出したよ。主人公格の男の子が”はちまん”という名前でしてね……!
さて。
周囲で一番安いビジネスホテルを検索して、予約の電話をする。
近江八幡ステーションホテルというところ。
「すみませんが自転車旅行中で、自転車置けるような場所ありますか?」と聞くと、駐車場の奥スペースに置かしてくださるそう。ありがたい。
ビジネスホテルまでの数kmは、なんとも惨めなサイクリングでした。
あーこれ旅行失敗記事とか動画にできるかなぁ、それにしてもお粗末すぎるかなぁとか考えながらふらりふらりとチェックイン。まずは荷物を置いて、腹ごしらえに……。
敗者に贅沢品は不要。吉野家で牛鍋的なものを頼み、身体を癒すことに集中するのだよ。
ホテルに戻ったら汗を流し。全裸で使うことのなかったキャンプ道具を見つめながら反省しきりの時間を過ごすのでした。マジで涙流しそうだったよ……。
2日目(琵琶湖サイクリング 往路)
2日目についてはざっくりと流そう。
やはり風の強い琵琶湖、そして家までの長い下り基調の道である。
近江八幡~ピエリ守山[20km]
朝。
目が覚めて、身体の痛みと、フカフカのベッドで、リタイアしたことを思い出す。
スッキリと目覚めることができたけど、気持ちはにょろーんだよ。
朝食付きのプランにしたので、ちょっと遅めの時間にカフェで朝ご飯にする。
んまーい。
昔、部活の後輩に「疲労回復にはオレンジジュースですよ先輩!」と言われたことを思い出しつつ、頭の中で考える。
今日の復路は、道をまだなんとなく覚えているから、迷ったりしづらい。
また琵琶湖から川沿いに海近くまで進むので、基本的には下り道。
そして家に帰れば終わり。明日のことを考えずにバタンキューできる。
問題はこのプラス要素を打ち消すような身体の痛みがスタート地点からあること。
昨日の経験からスポーツドリンクを多めに飲もう。疲労もあるだろうけど、少しは攣りにくくなるかもしれない。
気持ちと荷物を整えると、往路スタートだ。
まずは琵琶湖のスタート地点となった「瀬田 唐橋」を目指す。
昨日もすごかったけど、今日も強風が吹き荒れる。
走りながら「昨日はよく頑張ったなー」と自分を褒める。褒めて伸ばすタイプの人間なので!!
途中吹き流しを見つけて、強風の度合いを再確認。うん、やっぱり気のせいじゃない。強風だ。
横から吹いてくるので、往路でも復路でも追い風にはならず、ただひたすらに抵抗を生み出してくださる。風め!風め!風め!!!
ここでふと思い出す。
確か琵琶湖には「サイクリストの聖地」という場所があったはず。銅像かなんかがあって、写真が撮れたような気が。
元々のプランにもなかったけど、その場で検索。ちょうど帰り道にあるらしい!
よかった、復路でも新しいスポットに巡り合える!
ということでやってきました「サイクリストの聖地」。
女性サイクリストのポーズが挑発してくるので、やってみるしかないんすよ。
このあと後悔した。身体痛いんだって。
このサイクリストの聖地、寄って写真を撮ったりするのはとてもオススメ。
ひとつだけ気になったのは、サイクリストのための場所なのに入り口道路の塗装が滑りやすい塗装になっていること。坂道になってるしカーブしながら入るので、サイクリストの聖地へ寄ってみる人はちょっとだけ注意しましょう。
ここで、サイクリストの聖地と道路を挟んで反対側にビワイチのチェックポイントがあることに気が付いた染さん。
”琵琶湖マリオットホテル”というところですね。
1Fに自転車メーカーGIANTのストアがあるので、そこにチェックポイントのQRコード付きポスターが貼ってあります。
スマホで読み取ろうとしていると店員さんが寄ってくる気配を感じるので、素早く読み取ってしまいましょう。
ちなみにビワイチチェックポイントで回答するクイズですが、難易度はかなり高めだと思います。心して挑戦しましょう!
さらにもう一か所、寄る場所を思い出した染さん。
確か近くに「ピエリ守山」という、一時期ネット界隈で有名になったショッピングモールがあったはず!あれ琵琶湖だったような!
と思い出し、検索検索。
これまたちょうどいい具合に、もう少し走ったら着くみたい。
てことでやってきましたピエリ守山。
近くまで来たらビックリした。
想像してたよりめっちゃデカい。そして2階建てというのに驚いた。
ショッピングモールって4階建てくらいのイメージだったので……。
でも確かに北九州にあったショッピングモールも2階建てだったなぁ。
とか思いをはせつつ、中に突入。広々としていて、それなりに賑わっている。
ネット界隈で有名になった理由が「テナントが空きまくって閑散としたショッピングモール」という不名誉な内容だったけど、その後持ち直してきたと耳にはしていた。
この感じを見るに、ショッピングモールの活気としては充分に感じる!
ついでに少し早めのお昼ごはんを食べよう、とバーガーキングへGO!もはや観光感は少ない。
その後、晩御飯用に琵琶湖っぽいレトルト食品とか買っておこうかと思ったものの、そういった類のものは全然なかった。残念。
お腹も満足し、補給食やドリンクも購入。準備万端。
さぁてここからは耐久レースだよ。
帰宅するころには暗くなってるだろう。
ピエリ守山~梅田[85km]
この後はほんとざっくりと。
瀬田 唐橋まではやはり風が強く。そういう日なのかなぁと思ってたけど、唐橋を過ぎて瀬田川沿いに走り出したら、風がどんどん消えていく。最終的にはそよ風ぐらい。サイクリング的には支障なし。エンジェルラダーも見られて、快適なサイクリングになった。
往路で間違えた峠を避けるルート(本来の正規ルート)だと、とても走りやすくて驚く。
石山寺を横に見つつ、そのまま瀬田川を道しるべに走り続けていく。
観光地→住宅街→山 と、景色が変わっていく。
山に変わってしばらく走っていると、見覚えのある丁字路にぶつかる。
あ、悪魔の声に誘われた分かれ道やんけ!!!
しばらく止まって「なんでここで曲がってしまったんだろうなぁー……」とため息をつきつつ、「次は間違えないからな!」と言い放って後にする。
次の目標は天ケ瀬ダム。
天ケ瀬ダムまでの道が不思議なもので、見た目的にも明らかに下り坂、という場所でも20km/hくらいしかでない(場合によってはそれ以下)という現象が起きていた。
下り坂だけど漕がないと遅い。止まらないけど、遅い。
あれはなんだったんだろう……原因は結局わからず。
気持ち悪いくらい不思議な現象だった。
今度行ったらまた再現されるんだろうか。
天ケ瀬ダムを横目に通過して平等院へ。
「あぁ、帰ってきてるな」感がこのあたりからし始めた。
なんだろう、滋賀エリアが新鮮だったので、京都エリアに来るともう行ったことあるゾーンという感じなんだろうか。平等院に自転車できたことはないんだけれどもねぇ。
やはり昨日走った道はなんだかんだ覚えているもので、ほとんど迷うこともなく京都を疾走。
宇治に到着。
迷いに迷った道をこれまたため息つきながら見て、後にする。
昨日走った道でも、逆向きに走るとまた新鮮。
既視感はあるものの何回も走ったわけではないので、記憶との答え合わせをしつつ走るので楽しい!
宇治からはしばらく瀬田川もとい宇治川とはしばしのお別れ。
さくら出会い館までは川のない、今回の旅では貴重なコース。
車が多かったり少なかったりと変化を楽しみつつ走ると、もう暗くなってきた。
さくら出会い館に着いた頃には、もう閉館時間(17時)を過ぎていた。
ここからは宇治川もとい淀川沿いにひたすら南下、梅田を目指すのである。
この淀川沿いも、車は多いけど復路だと走りやすくて楽しい。
たまに危険な縁石とかがあるので暗くなってからの走行は少し気を遣うけど、それ以外は流しながら距離を稼げる。
往路で道をチェックしながら走ったのを思い出しながら、どんどん南下。
時間はかかるものの、気が付くと梅田付近である。
あとは家まで2,30kmくらいかな。マッターリと行けばゴール。帰宅です。
帰宅したときは21時ごろだったので、22時までやってるスーパーに寄ってご飯の買い出し。
食べて風呂入ったら二日連続のバタンキューでした。おつかれさまですん。
反省まとめ
今回の走行距離は、1日当たり120kmほど。
サイクリスト界隈では全然長くはない距離で、そんなものでヒィヒィ言ってこんな長文書いてしまうのもどうかと思われるかもしれません。
でもね、おかげで思い知りましたよ。
サイクリストブロガーのみなさんがどれだけ練習しているか、どれだけ走っているのかを。
「週末にひゃくなんじゅっきろ走ってきましたよー」とか、軽~くアップしてるように見えてたけど。いや、みなさんにとっては軽~くなのかもしれなけれども。
情報を得て、自分がやった気になってちゃぁいけないなってことが、身にしみました。
もしかすると、荷物満載の影響もあるのかもしれないです。
が、その影響がどれくらいかわからなかった、というのも含めての未熟さですね。
これからも暇を見つけては自転車に乗って、いつの日かあの「悪魔の峠」をちゃんと登ってみたいものです。ちゃんと「ビワイチ」してみたいものです。
とにもかくにも、久々の投稿で、長文投稿。
これを機に、令和も頑張っていろいろ書いていくので、よろしくお願いいたします!!!!
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